フランス旅行記+フランスの不動産情報☆BYパリ大好きオヤジ

フランス旅行の備忘録+海外移住希望者向け(?)不動産情報のブログです。

ペサック・レオニャンのワイナリー、パプ・クレマンへ

前々からいってみたかった、ペサック・レオニャンのワイナリー、パプ・クレマンにやってきました。パプ・クレマンは白ワインもつくっていますが、なんといっても赤が有名です。そして、ソムリエ試験の勉強をしていると重要なシャトーとして出てきたりもします。ただし、ボルドーといえば5大シャトー。ペサック・レオニャンではオー・ブリオンが有名です。その影に隠れて知名度の点ではいまいちかもしれません。が、このシャトーの歴史は大変古いのです。

 

だれもがしっているストーリーは、ボルドー司教のベルトラン・ドゥ・ゴがローマ教皇に選出され、このシャトーをボルドー司教区に寄贈したというお話。

 

ですが、現地で話をきくと、もともと、このシャトーはベルトラン・ドゥ・ゴの生家、古くからの貴族ゴ(GOT)家の所有するシャトーだったそうです。その後、ベルトラン・ドゥ・ゴは跡継ぎを残さなかったため、最後の当主となり、ゴ家はボルドー司教区へと寄贈することになったのだそうです。

 

このベルトラン・ドゥ・ゴは世界史を勉強した人なら、とっても有名なローマ教皇になります。1309年、フランスのフィリップ4世によって行われたローマ教皇アヴィニョン捕囚。この最初の教皇クレメンス5世がベルトラン・ドゥ・ゴになります。おもな業績としてフィリップ4世のテンプル騎士団の弾圧に力を貸しました。

余談ですが、その後のアヴィニョンにおかれた教皇庁のフランス人教皇ヨハネス22世はシャトー・ヌフ・ドゥ・パプを開発することになります。

 この先にオフィスがあります。シャトー・ヴィジットの受付は別になります。

 

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左の黒い部分がゲートです。この入ってすぐの左、写真で言えば奥が見学の際の集合場所です。写真をとっているこの広い場所は駐車場です。もちろん、無料です。

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ゲートをくぐると…パプ・クレマンの美しい建物がお出迎え!

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こちらはタンク

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この写真で有名だったります。

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 このオリーブの木、とっても由緒があるんですよ。

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来歴です。

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ローマ皇帝教皇ではない!)ルシウス・セプティウス・セヴェルスの即位を祝って植樹されたもので、今から、なんと、1800年前のものになるそうです。1823年前とプレートには書かれていますね。ルシウス・セプティウス・セヴェルスがリヨン近郊でライバルを破って皇帝に即位したことの記念と書いてあります。とんでもない歴史のふるさを感じさせてくれますよね。

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こちらのシャトーは残念ながら当時のものなではなく何度も改築をされたものです。ちょうど収穫の時期です。トラクターがなんとも違和感を感じさせてくれますね。

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シャトーの直ぐ側にぶどう畑が広がります。

このバラは意味があります。バラは病気に弱いので、ぶどうの木が病気になる前にバラを見て事前に察知し、予防処置をとれるようにするため植えられています。ワイナリーはここにかぎらず、こういう炭鉱のカナリアをおいてますよね。

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ワイン用のぶどうです。酸っぱくてたべられません。

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こちらのシャトーのブドウは手積みです。

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有料の見学コースに申し込みました。なので、いろいろな場所をガイド付きで見学させてくれます。ガイドは英語で説明してくれます。ちなみに無料の見学コースというのはありません。ただ敷地をうろつくらいかな。

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発酵タンクですね。

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あたらしい木樽ですね。

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こんなのも使っています。

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みえますか?教会関係っぽいオブジェですよね。

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面白いですよね。

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貯蔵庫にもいれてもらいました。

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樽に入れられたワインが並びます。

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フランス革命で資産没収されるまでボルドー司教区の所有するシャトーだったということがよくわかりますね。

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ここで試飲かなと思ったら違うのでした。ここは多分、プロのバイヤー用ですかね。

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これはオーナーのベルナール・マグレ氏が所有する他のシャトーとの比較用の土壌のサンプルです。

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圧巻ですよね。

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右からパプ・クレマン、ラ・トゥール・カルネ、フロンバージュです。

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こちらはステンレス製タンクです。

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ここが直営の売店となりのベルナール・マグレ アカデミーです。

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もう、お勉強です!!!

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お楽しみの試飲です。が、「何の香りがしますか?」とか、「マリアージュは何があうとおもいますか?」とか一人ひとり当てられます。もちろん英語で、です。ヒアリングとスピーキングとワインの知識が必須です。かなりハードルの高い試飲です。

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この日のワインです。セカンドはありません。かなり良いポートフォリオだと思います。ベルナール・マグレ氏の所有する他のシャトーのワインやソーテルヌもありました。ここの試飲はネットで事前に予約する必要があります。また、結構、高価です。ですが、ワイン好きの方や歴史好きの方は、いや、違うか、ワイン好きで、かつ、歴史好きの方はぜひとも訪問してみてください。英語力は必須です。当然ですが。

 

所要時間は2時間ですが、あっという間です。このシャトーはベルナール・マグレ氏の旗艦シャトーでもあり、ここのブティックで氏の他のシャトーのワインも購入することができます。また、日本への発送もしてくれます。

 

本当はこのあとワイン畑が離接するシャトー・ピク・カイヨーに向かう予定でしたがナビに関係ないへんな場所へ導かれ、断念しました。

 

ボルドーへいくとせっかくだから5大シャトーへ、という気持ちもわかります。今回、私がそちらへ行かなかったのは、2つの理由があります。

1つ目の理由は大平原で、絵的ではないということ。なので、サン・テミリオンにしました。

2つ目の理由は、日本へ帰ってきても飲める。なんとか手の届く値段のものをよく知りたい、と思ったからでした。パプ・クレマンのセカンドや、残念ながら行けなかったピク・カイヨーなら一本4千円から5千円です。

 

土壌としてもオー・ブリオン、ミッション・オー・ブリオンが隣り合って、さらにそのとなりのピクカイヨー、パプ・クレマンですから、土壌としてはそうとう良いものであることが期待できます。そういう意味でもピク・カイヨー行きたかった(オー・ブリオンとミッション・オー・ブリオンは今は所有者が一緒で、以前、エノテカの広尾本店でセミナーに参加した時に試飲済みなのです。)