フランス旅行記+フランスの不動産情報☆BYパリ大好きオヤジ

フランス旅行の備忘録+海外移住希望者向け(?)不動産情報のブログです。

インドに起業のネタ探し旅行記(番外編)その4

さて、郊外の寺院にやってきました。Parvati Temple、パールヴァティーというヒンドゥー教の神様をまつった寺院です。高台の上に寺院はあります。その高台へと続く丘の麓には、砲台らしきものがあります。(が、砲台ではなさそうです。)

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ヤギかな、普通にまちなかをあるいています。このそばに生ゴミの集積所があります。人口が多い上に暑いのですから、すごい臭気なのでした。その生ゴミが餌になっているものと思われます。町は、旧市内のはずれまでくると、かなり汚いです。写真はありませんが、3,4歳くらいと思われる児童が素っ裸で歩いていました。生ゴミはそのまますててあって、異様な悪臭を放っています。で、ヤギはこういう生ゴミを餌としているようです。なので、ふんもいたるところにあります。

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ゆるやかな坂道をのぼっていきます。この塀のせまいところにヤギがいました。どうやってのぼったのでしょう。人が近づいても逃げる素振りもなく、気持ち悪いのですぐ離れます。

途中に猿がいたりします。インドではいたるところに猿がいます。

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さて、頂上にはいくつかの塔があります。いずれも極彩色でとても美しいです。でも、多分、木造だと思います。 

 

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頂上は平地になっており、そこからなだらかな道をすすんで3つの塔へと向かうことができます。まずは、オレンジ色の塔へ。

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インドっぽい感じですよね。中の写真はありません。どんなふうだったけかなあとおおもいだそうとするのですが、どうしても思い出せません。ただ、ヨーロッパの教会のようなつくりにはなっていません。おそらくは入り口が日本の神社のにようになっていたとおもいます。そして、上のオレンジの塔の場合は、底辺の四角い部分だけ、一周できるようになっていたと記憶しています。

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次にやや小ぶりな塔がでてきます。彫刻がとても美しいですよね。

そして、3番めは展望台にかこまれるように立っています。玉ねぎ屋根はなんとなく、ロシアのギリシャ正教っぽくみえたりもします。こちらの塔も同様で中にははいれません。

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さて、この寺院、とてもわかりやすいとおもうのですが、一階が回廊のような部分唐崎にはすすめないようになっています。ここで、イメージとしては日本の神社の賽銭箱なのですが、お金ではなく、花を投げ入れる感じです。そして、この塔を囲む壁(城壁?)があり、その壁の上をあることができるのですが、とても見晴らしが良いのです。

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ちょうどプネの外れに位置しますから、こちらがプネ側になります。見渡す限り大平原ですよね。

手前と中央の低層住宅が並ぶあたり、拡大してみると…

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スラムっぽい感じですね。ただ、インドの場合、スラムというよりは開発に取り残された人たちの居住地域という表現のほうが正しいかも知れません。こういう地域にきちんと統計局の人は統計をとっているのだろうか?ちゃんと出生届や死亡届はだされているのでしょうか?わたしは疑わしいとおもいます。つまり日本でみるインドのデータなんて、推計値に過ぎない。それもかなり程度を推測にたよったデータにすぎないのでは?とおもっています。

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上の写真の右側にみえるのはリキシャです。日本の人力車がその名称の由来だそうです。市内でたくさん走っているリキシャの運転手は殆どが英語が通じません。こういうエリア出身の方が運転されているのであればそれも納得ですよね。そして、かならずぼったくろうとしてきます。ぼったくるといっても本当にたかがしれているのですが、その態度が本当にイラッときます。このあたりは万国共通ですよね。

それにしても屋根が…石をのせているだけ、ですよね。こういう家屋には住所があるのでしょうか?郵便物とかとどくのでしょうか?疑問に思いました。

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こうやってみると、普通の建物群のすぐとなりにスラム(の・ようなもの)があるのが、わかります。もしかしたら開発の順番待ちなのかもしれませんね。そして、川を挟む土地の開発優先順位が劣後するのは日本もインドも同じなのかも知れませんね。

再びプネの旧市街中心地にもどってきました。さきほどのパールヴァティー寺院とことなり道は結構、きれいです。

 

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この今にも倒壊しそうな建物群が、逆に新鮮ですよね。

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下の写真、椰子の実のジュースのスタンドです。普通の店舗の前の路上にリヤカーで引っ張ってきて開店しているような、なんというか、極めて原始的な商売の形をみているかのようです。きっと仕入れ値は相当低いんだろうなあと思いながら、どんな味かなとおもって買ってみました。お腹大丈夫かな?とおっかなびっくりでしたが、私は大丈夫でした。ですが個人差や地域差もありますから、このブログをお読みの方はこういうのは慎重に!

盲点かもしれませんが、椰子の実は水道水とは関連がありません。椰子の実を叩いて、そこにストローを刺すだけですから実は、かなり安全なのかもしれません。

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この辺りは人だかりが、もう、すごいのです。

いかにも旧市街を連想させるような建物ですよね。たしか、昔の銀行かなにかのあとだったと記憶しています。中国のマカオにはこういう感じの建物が結構のっていたりします。プネではすこしめずらしいかもしれません。

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インドのおやつです。とってもおいしいのです。カレーにパンとネギとベビースター的なお菓子の組み合わせです。とっても安いです。奥にみえるのはもちろんカレーです。とっても辛いです。このセットでたしか100円しなかったと思います。ちなみに左側のオレンジの物体は、日本のベビースターの激辛版みたいなものです。といってもそれほど辛くもありません。人によってはこれをパンにはさんでたべたりしていました。

こちらは、サトウキビを絞ったジュースのスタンドです。その場で搾りたてのフレッシュなサトウキビのジュースが買えます。いい香りがするんですよ。

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おそらくはイギリス植民地時代の建物を転用したとおもわれる市場です。

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市場は昼間は一日中、やっているというか、露店商が売り物を広げています。スバイスであったり、紅茶の茶葉であったりいろいろあります。

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ということで、明日はプネからアジャンタ・エローラ石窟院に向かいます。

昔のプネの王宮後のシャニワール・ワダ(shaniwar wada)からパールヴァティー寺院(Parvati temple)への位置関係は以下の通りです。

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シャニワール・ワダからリキシャに乗る前に近くの英語を話す人に、だいたいいくらくらいかかるのか聞いてからいったのですが、当てになりません。というか、外国人とみると必死でボッタくろうとします。が、タクシーをチャーターすると更に高額な費用がかかります。もし、個人旅行で行かれる方はその当たりは事前にリサーチしたほうがいいかもしれません。観光客にはあまり親切とは言えません。街自体も郊外で大きくIT都市として発展していますが、プネ市内はスラムっぽい雰囲気となんとなく英国植民地時代風とさらになんとなくローカルテイスト風が合わさっていて、車窓からみたらおもしろそうですが、個人で観光となると移動手段がありませんので、かなり苦労することになります。もう一度、知人や家族を連れて行く機会があるなら、私でしたらリムジンをチャーターします。リキシャをまったり、値段の交渉をしたりという必要がないので、かなり時間は有効活用できるはずです。ただし、このカオスな雰囲気がおもしろい、という方であれば、リキシャは写真を取りながら移動できますし、写真をとったらお金を請求されることもなくすぐ移動ですから、これはこれでありですよね。

 

 

新国立劇場のこつこつプリジェクト「リチャード3世」を見てきました。

先日、新国立劇場でシェークスピアのリチャード3世を見てきました。といっても、一年かけて舞台として完成させていこうというプロジェクトでその名も「こつこつプロジェクト」。

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その経過を公開するという小劇場でのショート・プログラムでした。リーディング公演ってなんなのでしょう?もしかしたら朗読会みたいな感じなのかな?と思っていました。

たしかに台本的なものを手にとって、朗読会の形式を踏襲しているとは思いますが、実態は…素晴らしい舞台でした。

ネタバレ含むけど、まあ、見に行けば出オチだからいいよね。

ってことで、今回のリチャード3世はびっくり!だって…タイトルロールが女性なんです。

しかも…(まだまだいろいろな工夫がされています。それはお楽しみ!)

そして…今回はなんとヘイスティングスが死ぬところまで、つまり途中で終わりです。そのヘイスティングスの処刑される直前のセリフ「私の死を笑うものもまた、いつか同じ運命に見舞われるのだ」のシーン、傍らでとっても美女なリチャード3世が腹を抱えて笑うところで幕を閉じたのでした。必見です!

痺れました。美女?悪人=最高!(みるだけなら。)

新国立劇場は演劇も芸術監督が代わって、しかも、演目に毎年たのしみにしていた中劇場のシェークスピアがなくて、今年はかわりにギリシャ悲劇で…ものすごく心配だったのですが、杞憂であることがわかりました。ちなみに、リチャード3世、もし、見に行こうとおもったら、どこで上演されるか?どこのプロダクションか?にかかわらず原作は読むか、すくなくとも実際の歴史はすこし調べるなどして理解しておくと一層楽しめます。というのも登場人物が多いのです。そして…シェークスピア劇全般にいえることですが、小さなお子さんの同伴は避けた方が無難です。シェークスピア=上品とイメージしている人がいるらしいのですが、実際はまったく逆だったりします。結構、卑猥なジョークもあったりするのです。そういう意味でも、もし、シェークスピアをみにいくなら原作に目をとおしていくのはおすすめです。

 

そして、6月はオレステイア。チラシのインパクトが強過ぎます。

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この主人公オレステイアは上のチラシの羊のとなりの少年になります。主人公オレステイアのお父さんはアガメムノンです。アガメムノンは…そう、トロイ戦争でギリシャ軍の総大将ですね。

 

ギリギリのところで辛勝したトロイ戦争から、財宝たっぷりでアガメムノンはかえってくるのですが、何年にもおよぶトロイ戦争の間に奥さんのクリュタイムネストラは、実は浮気をしてしまうのです。そして、夫のアガメムノンがかえってきたら、浮気相手と共謀して、アガメムノンが風呂にはいるときに後ろから斧で、きりつけて殺害します。

 

王宮は母と浮気相手に乗っ取られ、アガメムノンの帰りをまっていた王子のオレステイアは追放されます。そこから始まる復讐劇。ギリシャ悲劇ってどうなんだろう?って私は思っていました。ですが、この新国立劇場で上演されると聞いて、はずかしながら私もそれから買って読みました。いがいや以外、シェークスピアよりかなりテンポよく話は進みます。

 

ただし、ギリシャ悲劇はその多くが、「トロイ戦争」の出来事が起点となっていることが多いです。なので、トロイ戦争を知らないと、もちろん、注釈があるのですが、それでもかなりわかりにくいというか、感情移入しにくいかもしれません。

 

ということでもし、ギリシャ悲劇、よんでみようかなという方がいたら、まずはホメロスの「イリアス」を一読することをつよくおすすめします。どこの図書館にもおいてありますし、岩波文庫でも買えます。

 

そんな暇ないという方のためにここで無謀にもすこしまとめてみたいと思います。

 

トロイ戦争というとどうしても昔のブラッド・ピッドのトロイを思い浮かべる人、多いとおもいます。このトロイという映画、実は大事な点がかけていて物語の面白さの本質を伝えそこねているのです。

 

イリアム(=トロイの別名)の面白さは、「ホメロス」が書いた「イリアス」でなければというのが私の考えです。で、ホメロスのイリアスが異常に面白い、その異常な点が、オリンポスの神々が戦争に参加していることにあるんです。

 

トロイ戦争というとトロイの木馬でギリシャ側が勝ったというイメージだと思いますが、実際は攻め手のギリシヤ側はギリギリまで追い詰められます。どうしてもギリシャ側に勝たせたい女神アテネはギリシャの武将ディオメディスに加勢します。そのシーンはまるでSFです。時間をとめ、ディオメデスにだけ姿をみせて、こう言います。「戦車の手綱をにぎろう。この戦場にいる神々と人間の区別がつくようにしてやるから神々を鉾を交えるな」と。実際にはアフロディーテに恋する軍神アレスと戦場で戦い、なんと打ち負かします。(といってもギリシャの神は死なないのです。)

 

ドイツのシュリーマンは子供のころ、イリアスが好きでトロイの発掘に着手し見事に発見したことで有名ですが、あのSFを読んで、実際にあったと思うこと自体、ナンセンスなくらい、人間と神々が入り乱れたとてもおもしろいお話なのです。

 

そのトロイ戦争のきっかけとなったのは「パリスの審判」。フランスワインと米国ワインが対決したイベントでつかわれることもありますが、もともとは、トロイの王子で、ギリシャ世界で一番の美男子パリスに3人の女神の中で誰が一番美しいか、きめてもらおう、その王子パリスによる審判が由来なのです。そして、3人の女神はそれぞれ自分を選んでくれたら…と対価を約束します。アテネは武功、ヘラは財産(だったかな)、アフロディテは美しさを。パリスはアフロディテを選び、スバルタ王、メネラオスの妻、ヘレネを受け取ります。つまり、トロイへ連れ去り、戦争がはじまります。(ギリシャの神々と約束をしたら、破ることは許されません。)ヘラもアテネも当然、パリス憎しで、ギリシャ側に付きます。もちろん、アフロディーテはトロイ側にたちます。他の神々も人間と一緒になって戦場でほこを交えることとなります。

 

で、アキレスがトロイの王子ヘクトルを打ち取り、パリスが放った矢をアポロンがアキレスのアキレス腱へとあてることで有名な二人の英雄は舞台をさります。

 

その後、ギリシャ側が撤退したと見せかけて、ギリシャはその陣に木馬を残していきます。そこにトロイ軍がきて、戦勝記念にもちかえり城内に運び入れ…そこからさきは皆さんご存知のストーリーですが、なぜ、そんな見え見えの手にひっかったのでしょう。そこもアテネが絡んできます。

 

そして、トロイ(=別名イリアム)陥落の大混乱の夜、王族の一人、アエネイスは父親と息子を両脇にかかえなんとか脱出します。ほかに逃れてきた人たちをまとめ、安住の地をめざして放浪の旅を続けるのがその続編、ローマの詩人ヴェルギリスによってかかれた「アエネイス」の内容になります。

このアエネイスではアテネは怒りの矛先を収めますが、ヘラは執拗にトロイの生き残りのアエネイス一行を苦しめます。(最後の方に唯一無事、領地に帰れたディオメデスも登場します。)

このアエネイスや、ホメロスの「ユリシーズ」こちらはギリシャ側の智将オデュッセウスが苦労してやっと自分の領地イタケー島に帰る話ですが、これらのストーリーと書かれた時代は全然別ですが、内容的なタイムラインがかさなっているのが、アイスキュロスのオレスティアになるのです。

 

トロイ戦争のきっかけをつくったメネラオスや、ヘレンも登場してとってもおもしろいです。最後まで因果が絡む悪夢の連鎖な復讐!

 

ギリシャ神話が成立したこと、当然といえば当然ですが、罰則はあっても法体型としての完成はまだみられません。神話の英雄の倒叙人物の一人がミスを犯します。その償いを例えばアポロンの宣託に従って償うと別の人物の殺害であったりと復讐が復讐の連鎖をよび、神々の信託の矛盾がでてしまいます。そこの手打ちさせるのが神々が物語に直接登場し、関係者の和解を促す、大岡裁き的なクライマックスを、デウスエクスマキナと言うそうです。

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